【シング・ストリート (Sing Street)】感想考察 実は兄弟の映画。相棒がかっこよすぎて惚れる映画。【後半ネタバレ】

 

 

【シング・ストリート】原題:Sing Street

singstreet感想

 

 

あらすじ

「はじまりのうた」「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督の半自伝的作品で、好きな女の子を振り向かせるためにバンドを組んだ少年の恋と友情を、1980年代ブリティッシュサウンドに乗せて描いた青春ドラマ。大不況にあえぐ85年のアイルランド、ダブリン。14歳の少年コナーは、父親が失業したために荒れた公立校に転校させられてしまう。さらに家では両親のケンカが絶えず、家庭は崩壊の危機に陥っていた。最悪な日々を送るコナーにとって唯一の楽しみは、音楽マニアの兄と一緒に隣国ロンドンのミュージックビデオをテレビで見ること。そんなある日、街で見かけた少女ラフィナの大人びた魅力に心を奪われたコナーは、自分のバンドのPVに出演しないかとラフィナを誘ってしまう。慌ててバンドを結成したコナーは、ロンドンの音楽シーンを驚かせるPVを作るべく猛特訓を開始するが……。

https://eiga.com/movie/84613/ より

 

キャスト

コナー・"コズモ"・ロウラー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)

14歳の少年。主人公、バンド『シング・ストリート』のボーカル

Sing Streetシングストリート主人公コナーロウラー



ラフィーナルーシー・ボイントン

ロンドンで大成することを目指すモデル、本作のヒロイン

 

ブレンダン(ジャック・レイナー)

コナーの兄で「ロックの師匠」

Sing Streetシングストリート 兄 ブレンダン



エイモン(マーク・マッケンナ)

楽器に万能。バンド『シング・ストリート』のギター

Sing Streetシングストリート 相棒 ギター エイモン

 

シング・ストリート 未来へのうた - Wikipedia より

 

 

見どころ

 

ぱっとしない少年が、恋とバンドを通して大きく成長していく、青春100%の映画です!

バンドが作り出す楽曲たちはどれも素晴らしく、音楽好きならドはまりすること間違いないです!

その不安定でありながらも夢に向かって力強く生きるストーリーの裏で、家族の問題を抱えているところにも注目してほしいです。

特に兄との関係性には考えさせられるものがあります。 

 

 

【注意】以下ネタバレあり

 

 

 

ネタバレあり感想

この映画はお気に入り映画の一つで、何度も観てます。セリフが出てくるくらい。笑

あと曲がほんとにいいんですよね!

ずっと聞いてますし、一人でいるときは口ずさんで作業したりしてます。笑

カラオケで実装されることを願って生きる日々を過ごしています。。。

 

 この映画を単語レベルで表現してみると、こんな言葉が思い浮かびますね。

キャラの可愛さ
幼さ
危うさ
無鉄砲
未来へ走る夢と青春
兄の悩み

 

舞台となっている80年代のダブリンでは、アーティスト志向の若者には生きづらい背景があって、みんなイギリスに渡ることが夢なんですねえ。

それでも家庭の事情や、暮らしや仕事のつてがないことで諦める人も多くいるようです。

そういった知らなかった時代背景を知れるのも映画の良いところですよね。

 

あとは兄かっこいい、エイモンかっこいい、姉あんま出てこないけど美人、バンド仲間みんな個性的で好き、、早口で言いました

 

 

 

 

物語は粗悪な学校への転向から始まり、さっそくいじめと大人からの抑圧にまみれた生活となってしまいます。

 

茶色い靴がダメで、靴下で生活させるなんてひどすぎでしょ。。

 

ラフィーナと出会ったときは、ぐいぐい話しかけにいって、すごいなと普通に関心しました。笑

ほんとにここから全て始まるんですよね、UPな音楽とともに見てるこっちもわくわくが高まります。

 

 

 

ラフィーナと公園で会話してるときの、ちょっとしたギャグも聞いてください、笑


母は病院に出入りしててmy mother was in the hospital

⇒どうして?why

⇒看護師なのshe's nurs

ふふっとなるくらいの小さいギャグが好きなんです。

こういうのが散りばめられてる映画はストーリーがいまいちでも満足感ありますよね。

 



澄んで晴れた日にはダブリンからイギリスが見えるって豆知識もいいですよね。

これで地理的にダブリンとイギリスが近いということが記憶に残りますね!笑

 

 

 

あと結構好きなのは母親が庭でくつろぐシーン。


母親は毎日仕事から急いで帰っては夕日を浴びます。タバコと新聞とを手に。
長年憧れのスペイン旅行もおやじは無視 楽しみはあれだけ 日が落ちると家に入る

 

兄ブレンダン「何を思ってるんだろ」


コナーは何かを思いながら母の背中を見つめる。

 

この一連の会話や表情がほんとに暖かく心に残るんですよね。

母って、多くを犠牲にしてくれているんですね。。

新しい恋に走る気持ちも分からなくもないです。

そして母の状況をしっかり分かっているブレンダン。

さすが長男、こういう些細なところにも気をくばれるイケメンなんです(謎の営業)

 

 


垢ぬけておしゃれになっていくコナーに学校でみんなの前でいじめっ子ビリーが突っかかるシーンではコナーの成長が分かります。
コナーが以前のようにビビることなく軽く馬鹿にしながらあしらうんですよ。

いつか殺すI’m gonna kill you

無理だno you're not君は存在していないcus you don’t even exist僕の世界にいるとしても

 

「君は暴力だけだ 何も生まない」すれ違いさまに言い残して校舎にはいっていくコナー。

かっこいい、!中2ぽいけど中学生なのでOK!

ただ立ち尽くすことしかできないビリー。図星な部分があって刺さるものがあったんですね。

 

 


初ギグを学祭でやろうというコナーにまだ早いというウサギ(エイモン)。

しかも中間試験とかぶっていて親からのプレッシャーで勉強をないがしろにできない (それもわかる)

でもそこでエイモンが「女子は来るのか?Would be Girls at disco?」と聞いてYesとなると即座に「やろうwell shall we do」。。やるんかい!笑
そのやりとりをぽかんと見守るマネージャーもかわいい。

このマネージャーのにらむような目つきがすきなんですよね。わかる人います?
そして試験の日がやってきてちゃんとメンバー全員が撃沈なのがツボ。笑

 

 


物語のメインではないですけど、個人的にもう一つの大きなテーマであると思う兄弟について。

兄ブレンダンはかつてギターでも学校でも輝いてたんです。

ですが親からは応援されず、後から生まれてくる兄弟は愛されているように感じて、つらかったんでしょう。

私も長男だからわかるところもあります。

 

長男である自分が切り開いた密林の道を兄弟はなぞるだけ。
俺のジェットストリーム(気流)にのるだけ。

なのに自分は落ちこぼれて褒められるのはお前らだけ。

だがかつては 俺がジェット気流だった!!but once, I was a fucking engine!!

 

そう感情的に言い放って 大切なレコードやスピーカーをぶっ壊す。
コナーは兄の抱えていた悩みや怒りの大きさと深刻さを目の当たりにして思わず席を外し涙してしまう。
おそらく、何も知らずに生きてきた自分が憎ましいのと兄の心境に全く気づけなかった悔しさによる涙だと私は思います。

 

ブレンダンは兄としての苦悩を多く、重く抱えていたのにそれを兄弟には明かさず背負い続けていたんでしょうね。つらさは分かります。。ほんとにわかる。。

 

うまくできないと「長男なのに。長男だからしっかりしなさい」

うまくいくパターンでも、親からしたら手のかからない良い息子であるがゆえに下の子へ関心がいってしまう。

愛情を注がれてないわけじゃないけど、わかっているけど、自分の苦労は認められないの?など

長男、長女のみなさんは多少わかります、?

何かがきっかけで爆発してしまうような状況の人も多いんじゃないかと思います。

エンドロールでも監督からのメッセージで、「すべての兄弟に捧げる」とありました。

兄弟についての物語を描きたかったんだろうなと思います。

 

 


Drive it like you stole itは主役級にかっこいい曲ですよね。

MV撮影時のエキストラは誰もback to the futureを観ていなくて50年代っぽく踊ってくれと指示するも言葉にできないくらいへたくそでぎこちない動きにニマニマしました。


ここでの妄想の映像が、本番当日全員赤いスーツに決めて観客は大盛り上がりでテンション上がります。

親も兄も校長も心を躍らせてるのは、コナーの願いでもあるのかもしれないですね。

ラフィーナが来てくれて、母が子へ関心を示し、兄が外にでて活躍し、校長は怖い存在ではなくなり、みんなが躍る。でもそんな現実は簡単にはやってきません。
ちなみにここのブレンダンが短髪でかっこよすぎて惚れます気を付けてください。

 

 

そして外せないのがエイモンの隠しきれてない色気とかっこよさ。

無表情でクールだけど音楽に対しては熱い様子が。。


ギグにて 盛り下がるバラードをうたうときなんかも、校長を敵に回して最後のギグになるかもしれないのにコナーを支えるのがかっこよすぎる。

 


最後はギグの後すぐにイギリスへ発つという二人に兄は快諾。

自分のことではないが、夢に向かって振り向かず走り抜けようとする弟たちに心を動かされ、まるで自分も夢に走っているかのように笑う兄。

いい兄弟だ。。

 

このときにはラフィーナがコナーを呼び時、コズマでなくコナーと呼び方が変わっている。

バンドマンとして成長するコズマでなく、コナーとして愛してるんでしょうね。

 

 

 

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